- ガスコンロの取り付け方法を知りたい
- 自分で取り付けしても良いか知りたい
- 自分で取り付けができない場合とは?
僕はガス会社で働いて、10年以上になる現役のガス会社社員です。
ガスコンロの取り付けについて、こんなことをよく聞かれます。

ガスコンロは自分で取り付けしても大丈夫?



ガスコンロの正しい取り付け方は?
自分で取り付けることは可能です。
ただし、全てのガスコンロが取り付け可能な訳ではありません。
置き型のテーブルコンロは、自分で取り付けることができます。
そして、取り付け方法は難しいことはなく、女性の方でも簡単に取り付けすることができます。
テーブルコンロの取り付けの手順はこのようになります。
- ガス栓を閉める
- 古いゴムホースを外す
- 古いガスコンロを取り外す
- 新しいガスコンロの設置
- ゴムホースを接続(先にホースバンドを2つ通す)
- ホースバンドで固定
- 点火確認
この記事では、自分で取り付けができるテーブルコンロの取り付け方法(手順)について、解説します。
自分で取り付けができるコンロとは?


ガスコンロには、テーブルコンロとビルトインコンロの2種類があります。
そのうち、自分で取り付けできるガスコンロはテーブルコンロです。
テーブルコンロ


テーブルコンロは置き型のコンロで、上記の通り、自分で取り付けすることができます。
接続は専用のゴムホースで行います。ゴムホースはホームセンターや、家電量販店などに販売されています。
ビルトインコンロ


キッチンに組み込まれているタイプのコンロで、自分では取り付けができません。
取り付けは、有資格者によるガス工事が必要になります。
近年、DIYブームで無資格者でも施工している方を見かけます。



危険なため、無資格では絶対にしてはいけません。
もし事故が起きると、事故による被害と法による罰則の2重苦になるため、無資格での工事は絶対にしてはいけません。
ガスの種類を確認


ガスには種類があり、都市ガスとプロパン(LP)ガスがあります。
ご自宅のガスの種類によって、対応するガスコンロやゴムホースが違います。
間違えて異なる種類のガスコンロやゴムホースを使用してしまうと、故障の原因となったり、事故につながる危険もあります。
「都市ガス(12A・13A )」
「プロパンガス(LPG)」
などと表記してあるので確認してください。
不明な場合は、お使いのガス会社に確認して、対応した製品を使用しましょう。
お使いのガス種別の見分け方についてはこちらで解説しています。
ガス栓の確認


交換する前にガス栓の種類を確認しましょう。
ガス栓によって、ゴムホースなどの必要部品が異なるため、購入前に確認します。
ガスコンロに接続するガス栓の種類
- ホースエンド型
- コンセント型
ホースエンド型


ホースエンドガス栓はホースをつなぐ場所に赤い線があることが特徴です。
赤い線が隠れるようにゴムホースを差し込みます。
コンセント型


ホースエンドタイプより接続口が大きく、矢印部分にソケットを引っ掛ける構造です。
ゴムホースを、そのまま差し込むことが出来ないため、ソケットをつないで接続します。


赤線部分にゴムホースを差し込んで、バンドで止めて使用します。




きちんと接続できていると、青い線が見えるようになります。
接続が正しく出来ていない場合、青い線が見えない構造です。



青線で以前より、接続がわかりやすくなりました。
ゴムホースを確認


取り付けするゴムホースは、都市ガス用とプロパンガス用があります。
正しい種別のゴムホースを選んで、取り付けすることが大切です。
都市ガス用ホース


都市ガス用のホースは薄ピンク色のゴムホースです。
ホースバンドは白色です。
プロパンガス用ホース


プロパンガス用ホースはオレンジ色です。
ホースバンドは黒色です。


テーブルコンロの取り付け方法(手順)


ガスコンロ(テーブルコンロ)の取り付け方法(手順)はとても簡単です。
ガス栓を閉める
取り外しの前には、ガス栓を閉めます。
縦方向で開いている状態、横方向で閉まっている状態です。





確実に閉まった状態で作業を始めてください。
古いゴムホースを外す


古いゴムホースを留めているホースバンドを外して、ゴムホースを引き抜きます。



ガスコンロ側にもホースバンドが1個ついています。
長年使用しているゴムホースは固くなり、外しづらいことが良くあります。
外れない場合は、カッターでホースの中心に切れ目を入れると簡単に外れます。
古いガスコンロを取り外す
ゴムホースを外した後は、ガスコンロ本体を取り外します。
ホースのみで接続されているので、簡単に取り外しができます。



長年の使用で、油汚れにより張り付いていることがあります。
新しいガスコンロの設置


簡単に清掃をした後、新しいガスコンロを設置します。
テーブルコンロを設置する際には、壁などの可燃物との距離に注意する必要があります。


壁など可燃物との距離を、15㎝離す必要があります。正確には(上方100㎝、側方15cm、後方15cm、前方15㎝)



不燃材(燃えにくい素材)を使っている場合はOKだよ。
ゴムホースを接続


適度な長さで購入してきたゴムホースを、ガスコンロに接続します。
ガス栓の赤い線が隠れるようにゴムホースを差し込みます。
差し込みにくい場合は、ゴムホースの内側に少し水をつけて滑りをよくすると簡単に差し込むことができます。
同じ要領で、ガスコンロ側もゴムホースを接続します。
コンロの接続部にも、ガス栓と同じように差し込み口に赤い線があります。
ホースバンドで留める
赤い線が隠れるまでホースを差し込んでください。
その上をホースバンド(クリップのようなもの)でとめると接続の完了になります。




よくあるケースとして、しっかり奥まで差し込まれていないことがあります。
ゴムホースが外れると、ガス漏れの危険もあるため、自身で取り付けをする場合には特に注意してください。
点火試験をする


接続が完了したら点火ボタンを押す、またはひねって火をつけていきます。



きちんと接続できているかな?
初めて使う際は、ゴムホースの中に空気が溜まっています。その空気を抜かなければ点火しません。
パチパチという音の後に、ボッと音がして火がつくので1~2分ほど点火の作業を繰り返します。
この時に、火がつかずに消えてしまうことがありますが、安全装置によりガスは遮断されるため、安心してください。
取り付けの際に注意するポイント


換気扇(レンジフード)の設置
ガスコンロを取り付けする際は、換気扇の設置の必要があります。
コンロの使用時には換気が必須で、怠ると、排気がうまくいかず、一酸化炭素が発生する可能性があります。



臭いや油煙を取り除くためにも、必要不可欠です。
ガス漏れ警報器を設置


ガスコンロの設置場所にはガス漏れ警報器の設置が必須です。
万が一の事故が起きた場合に音が鳴り、身を守れるものなので、設置の確認をしておきましょう。
ガス種別により取り付け位置が異なります。
- 都市ガス…コンロまわりの天井近く
- プロパン(LP)ガス…コンロまわりの床近く
都市ガスの場合は、空気より軽い性質があるのでガス漏れの際、上に溜まります。
プロパン(LP)ガスの場合は、空気より重い性質があるのでガス漏れの際、下に溜まります。
性質を理解した上で、設置しておく必要があります。
もし、取り付けしていない場合は、供給元のガス会社に連絡して取り付けてもらいます。
使用開始前には、万が一ガス漏れ警報器が鳴った場合の対処法についても確認しておきましょう。
さいごに


テーブルコンロはガスの種類、ガス栓の形やゴムホースの種類を間違えなければ、取り付けも難しくありません。
「ガス接続なので心配」な方は、ガス会社に連絡して取り付けしてもらいましょう。
設置費用は1千円~5千円程度になると思います。
加えて、テーブルコンロの取り付けが自分で出来ると、取り外しに関しても、自分で取り外し可能です。
取り付けの逆の手順で、進めていくと良いかと思います。
ガスコンロの取り外しは、こちらでくわしく解説しています。
取り付けに自身がない場合は、ガス会社や引っ越し業者に依頼してしまいましょう。