- ガス漏れ警報器とは?
- ガス漏れ警報器が鳴った
- 警報器が鳴った場合の対処法が知りたい
- 警報器の取り付けは義務なのか知りたい
キッチンの上部や下部にそっと設置してあるガス漏れ警報器。
邪魔だなあと思ったことがある方も多いのではないでしょうか?
「ガス漏れ警報器の設置は義務です」とガス会社は言いますが、本当なのでしょうか?
実際に、ガス会社で10年以上働く現役のガス会社社員の僕さなぎが解説します。
「ガス漏れ警報器の設置は義務」は半分本当で半分は間違いです。
正しくは、プロパンガスを使用する3戸以上の集合住宅や飲食店、商業施設などは設置は義務です。
一般の戸建住宅は、義務ではなく設置を推奨するということになっています。
逆に都市ガスは設置の義務はありません。
アパートやマンションなどの賃貸住宅では設置が義務付けられていることから、全ての施設に設置義務があると勘違いされている方が多いです。

でも、万が一の時のため、設置した方がいいですね。
この記事では、ガス漏れ警報器の設置についてや、警報器が鳴った場合の対処法について解説しています。
ガス漏れ警報器とは?


ガス漏れ警報器は、万が一ガスが漏洩した際に、感知して音で知らせることができる警報器です。
ガス開栓の際に取り付けされることがあり、保安管理に使用されます。
ガスメーターと連動している連動型は、ガス漏れ警報器と外部通信が連動しています。
異常な反応があると、通信により集中監視に表示が出るようになっています。
都市ガス用とプロパンガス用


機能としては、ほぼ同一になります。
ただし、都市ガス用の警報器と、プロパンガス用の警報器では、取り付け位置が異なります。
都市ガス用は、ガス漏れした場合に上に滞留する特徴に合わせて、天井付近の上部に取り付けされます。
プロパンガス用は、ガス漏れした場合に下に滞留する特徴に合わせて、床付近の下部に取り付けされます。
都市ガスとプロパンガスの見分け方や、違いについてはこちらで解説しています。
警報器に期限はあるの?


ガス漏れ警報器の期限は5年です。
5年を越えて使用しても、機能は低下しないとの事です。
ただし、誤作動を起こす可能性があるため、5年を目安に交換することとされています。
取り付け(通電)してから5年程経つと、警報器のランプが点滅したりして、期限切れを知らせる仕組みになっています。※音が出ない点滅は期限切れ
お知らせ表示が出る場合には、ガス会社に交換を依頼しましょう。
鳴った場合の対処法


ガス器具を使用していて、ガス漏れ警報器が鳴り出した場合や、使用していない時に鳴り始めた場合は以下の通りにして、ガス会社に連絡しましょう。
- ガス栓を全て閉にする
- 窓を開けて、換気をする
- ガス会社へ連絡して点検してもらう
※この間にコンセントを抜き差ししたり、電気のスイッチを入れたりしてはいけません。
万が一、本当にガスが漏れていて、ガスが充満している場合には、引火して大惨事になってしまいます。
通電の際に起きる火花のスパークで、引火してしまうので危険です。
ただし、きちんと保管業務を行なっているガス会社であれば爆発するようなガス漏れは99%ありません。



ガス会社選びが重要になります。
ガス漏れ警報器がなるのはどんな時?


ガスは危険物のため、ガス漏れ警報器は感度を高く設計とされており、微量のガスにも反応します。
たとえば、ヘアスプレーのガスや殺虫剤のガスにも反応します。
この場合は、原因がはっきりわかっていれば、換気して、コンセントを抜き差しすることで改善します。



水がかかっても鳴ることがあるみたいです。
水がかかってしまったら?
ガス漏れ警報器に水がかかった場合には、いざと言う時に正常に作動しなくなる恐れがあります。
また、漏電してしまう可能性もあるため、新しいものと交換する方が良いでしょう。
取り付けは強制?もしくは推奨?


- 都市ガス
取り付けは義務ではなはく推奨 - LPガス
3戸以上の集合住宅の場合、設置義務あり。飲食店や、商業施設なども設置義務があり。
未設置の場合、入居者、販売事業者共に罰が適用されることがあります。
- 飲食店
- ホテル
- 商業施設 他
都市ガスの場合には取り付けに義務はありません。
プロパンガスの場合、アパート、マンション等の集合住宅では3戸以上で、取り付けが義務となっています。
取り付け費用は?


警報器の料金は、リース料として毎月請求書に記載されることがあります。
おおよそ警報器リース料は200円~400円がかかることになります。
基本料金に含まれることもあり、リース料は必ず発生するわけではありません。
解約も可能
ガス漏れ警報器は取り付け義務とされていない建物では解約することができます。
お使いのガス会社に連絡して、警報器の契約を解除してもらいましょう。
ただし、解約には手数料がかかることもあるため、注意が必要です。



ガス会社的には、万一の時のために取り付けて頂きたい気持ちはあります。
ただし悪質な会社では期限が切れて交換はせず、リース料のみ支払っているケースもありますので、期限、リース料の確認は必須です。
期限やリース料はどこを確認する?
ガス漏れ警報器の期限は本体横や本体上部に記載してあります。
交換期限が過ぎていないか等、確認しておきましょう。
リース料は毎月届く検針票のガス料金の下あたりに記載してあります。
その他の設備機器のリースもここに記載してあります。
必ず確認しておきましょう。
よくある間違い


火災警報器と間違えることが多いです。
よく、ガス漏れ警報器が鳴っています。と連絡を頂くことがありますが、伺ってみると火災警報器であることがあります。



最近は、電話越しの音で火災警報器とわかるようになりました。
火災警報器の電池切れの音と間違えることが多いので、いざと言う時のために、ガス漏れ警報器、火災警報器共に警告音を確認しておきましょう。
テストボタンや、紐を引くと、警告音を確認できるようになっています。
さいごに


ガス漏れ警報器が鳴るなど、想定外のことが起きると、慌ててしまうこともあります。
日頃から、ガス機器その他の適切な使用方法、安全上の注意等を確認して使用するようにして下さい。
また、もし警報器が鳴った場合の対処法を覚えて置くことが大切です。