- ガスコンロがピーまたはピピッと鳴る
- 液晶部分に数字が点滅して火がつかない
- 音が鳴る原因を知りたい
- 音が鳴る場合の対処法を知りたい
現役ガス会社社員のさなぎです。
ガスコンロを使っていてピーという音やピピッ(ピピピ)という音がすることがありませんか?
これは、点火に失敗した場合や、
点火ボタンを押したままの状態になっている場合になる音です。
点火に失敗した場合になる音がピーという音です。
また、点火ボタンを押したままになっている場合には、ピピッという音が5回続けて鳴る。(リンナイ)または、1分おきにピーピーピーと鳴ります。(パロマ)
点火に失敗した場合には、安全装置により、ガスを遮断したことを知らせてくれる音になります。
点火に失敗した場合、安全装置により、ガスは出ない構造になっているので安全です。
メーカーによっても、音に多少の違いがありますが、おおよそこのような音で知らせるようになっています。
音がなる場合、故障の可能性だけでなく自分でも対処でき、簡単に症状が改善できることが多々あります。
この記事では、ガスコンロからピー、ピピッ(ピピピ)という音がなる場合の原因と対処法について解説します。
音が鳴ると液晶部を確認

ガスコンロからピーやピピッなどの音が鳴る場合には、前面パネルの液晶部を確認してください。
液晶がついていないタイプ

液晶がついていないタイプのコンロは、ピーという音でエラーを知らせます。
電池交換ランプが点滅しますが、原因がどこなのかということまでは判別できません。

ガス屋が見ると、おおよその原因はわかりますが。
液晶がついているタイプ


液晶がついているタイプのコンロには、黒い液晶部にエラーコードが表示されます。
エラーコードは問題が発生した場合に、
どこの部位でどんな問題があるかを知らせてくれる機能です。
メーカーによって表示は変わりますが、このように表示されます。例)-1、11が点滅
メーカーごとの部位はこちらです。
リンナイ
-1 標準バーナー
-2 小バーナー
-3 大バーナー
-4 グリル
パロマ
-1 標準バーナー
-2 小バーナー
-3 大バーナー
-4 グリル
点滅して表示されるので、-1 点滅 11 のような表示です。




ピーとなる場合の多くのケースで06、11、12のエラーが出るのではないでしょうか?
昨年、1年間のコンロ修理で訪問した履歴を調べてみると、表示されたエラーコードの7割ほどがこの3つでした。
そのため、この3つのエラーについて解説することにします。
ピーと音が鳴る原因と対処法


ガスコンロがピーとなる場合の原因や自分で出来る対処法について解説します。
以下のことを試してみて下さい。
電池切れ
まず、考えられる原因は電池切れです。
電池が切れると、ガスの供給が出来ないため、火がつかず06(電池切れ)のエラーが表示されます。
電池交換ランプが点灯していれば確実です。
交換ランプがついていないのにも関わらず、電池が切れていることもあります。
電池を交換してください。
電池が入っている電池BOXはテーブルコンロで手前左側、ビルトインコンロは前面パネルの裏側にあります。




ガスの供給が出来ていない
次に考えられることがガスの供給が止まっていることです。
この場合のエラーコードは、11(火がつかなかったエラー)です。



ちゃんとガス代払っているのになぜ?



ガスメーターの安全装置だと思うよ。
ガス料金の支払いをきちんとしていてもガスの供給が止まることがあります。
ガスメーターの安全装置でガスが止まってしまうケースです。
- ガスをいつもより多く使用した場合
- 長時間使用した場合
- 地震が起きたとき
- ガスが漏れた場合
この場合は、ガスメーターの復帰作業をしてガスを使える状態にしなくてはなりません。
ガスメーターの復帰方法については、こちらでくわしく解説しています。
部品の取り付けの不良
部品の取り付けがきちんと出来ていないと、火がつかずピーと音がなります。
特に、バーナーキャップが浮いていたりすると、火花がきちんと飛ばないため、点火しません。
方向や、位置をしっかりあわせて部品を取り付けましょう。


バーナーキャップは、取り付けた際に動かすと、少し遊びがある場所が、正しい位置です。
立ち消え安全装置の作動


立ち消え安全装置に炎が当たっていない場合も、ピーとなって火がつきません。
この場合エラーコードの12(途中で火が消えるエラー)が表示されます。
ふきこぼれなどで、汚れていると、火があたっていても感知できません。
汚れをきちんと掃除することにより、改善します。
ピピッ(ピピピ)となる場合の対処法
ピピ(ピピピ)となる場合の原因は、点火ボタンが押されたままの状態になっていることです。


火は調理タイマー機能により自動で消すことが出来ますが、点火ボタンを元に戻すことはできません。
例えば、コンロのタイマーを、5分後に自動で消火するように設定したとします。
5分後には火は自動で消えますが、点火ボタンは自動では戻りません。
そのため、戻っていないことを知らせるためピピッという音が鳴ります。
この状態になっている場合には一定間隔でピピッと音がなります。(メーカーによってはこの音が、ピピピ・ピーピーピーとなることもあります。)
点火ボタンを戻すことにより、症状が改善されるため、音が消えます。
ガスコンロを使っていないのに音がするのはなぜ?


まれにガスコンロを使用していないのに、音が鳴ることがあります。
原因は上記の理由と同じで、点火ボタンが押したままになっていることです。
点火ボタンを戻すことで改善します。



1分おきにピピッもしくはピピピ・ピーピーピーと鳴っていると思います。
ガスコンロの故障かもと思ったら?


ガスコンロから普段聞いたことのない音が鳴ると、故障かもと思うことがあるかもしれません。
しかし、音が鳴る場合の原因として、点火の失敗や、点火ボタンを押したままになっている状態など、簡単に改善できることがあります。
故障を疑う前に、今回ご紹介した改善方法を試してください。
上記のことを試しても改善されない場合は、ガスコンロの故障が考えられます。ガス会社やメーカーに連絡して修理してもらいましょう。
使用年数が経っているコンロに関しては、買い替えも含めて検討する必要があります。
ガスコンロの寿命はテーブルコンロで約7年、ビルトインコンロで約10年です。
想定される使用年数以上の使用をしていると、思わぬトラブルに発展することがあるため、注意が必要になります。
ガスコンロの寿命についてはこちらでくわしく解説しています。

