- ガス給湯器を取り替えたい
- ガス給湯器の取り替え費用を知りたい
- 取り替える際の注意点とは?
ガス給湯器の取り替え費用はご存じですか?
僕はガス会社で10年以上勤務する現役のガス会社社員です。
ガス給湯器の取り替え費用はお湯が出るだけの給湯専用で48,400~。追い炊きの出来る追い炊き付き給湯機で95,000~。浴室暖房が使える、追い炊き・浴室暖房付き給湯器で145,000~が目安です。
そして、お得に取り替えるには、ネットで給湯器本体を購入する必要があります。
ただしその場合、取り付けをガス会社に依頼するもしくは、取り付け業者を自分で探す必要があります。
この記事では、ガス給湯器の取り替え費用についてや、取り替えの際の注意点について解説します。
ガス給湯器の取り替え費用

ガス給湯器取り替えの基本的な費用
ガス給湯器の取替え費用は、給湯器本体代と工事費で計算されます。
本体〇〇円・工事費が、給湯専用で3万円~、追い炊き付き給湯器で4万円~、給湯暖房給湯器で6、5万円~と言った形です。
本体の費用は、給湯器の種類とサイズによって異なります。
ガス給湯器には従来型の給湯器と効率の良いエコジョーズの2種類があり、エコジョーズの方が高額です。
業者間で金額差が大きく、損をしないためには、相場を把握しておく必要があります。
従来型の給湯器の交換費用(工事費込み)
給湯専用 | 追い炊き | 給湯暖房 | |
---|---|---|---|
16号 | 6万円~15万円 | 10万円~20万円 | 15万円~30万円 |
20号 | 7万円~20万円 | 10万円~25万円 | 15万円~30万円 |
24号 | 10万円~20万円 | 13万円~25万円 | 23万円~38万円 |
エコジョーズの交換費用(工事費込み)
給湯専用 | 追い炊き | 給湯暖房 | |
---|---|---|---|
16号 | 8万円~20万円 | 13万円~21万円 | 15万円~26万円 |
20号 | 10万円~25万円 | 15万円~30万円 | 15万円~30万円 |
24号 | 10万円~21万円 | 15万円~33万円 | 18万円~39万円 |
費用は壁掛けの給湯器になります。
据え置きタイプの給湯器はこの費用に+1~2万円かかります。
この金額を大幅に超える場合には、見直す必要があると思います。
追加料金が発生するケース
作業により必要になる部品や、高所の作業、ガス栓を交換する場合には、追加で料金が発生する場合があります。
- 配管カバー(給湯器の下の配管を隠すカバー)
- ガス栓の交換
- 高いところにある給湯器の取り替え
- PS(パイプシャフト)内にある給湯器の取り替え
- 暖房機器(浴室暖房機・床暖房のパネル他)
給湯器の選び方

給湯器の種類と特徴
ガス給湯器にはいくつか種類があり、使用用途によって異なります。
お湯を出すだけのタイプの給湯専用給湯器、ぬるくなった際に追い炊きができる追い炊き付き給湯器、浴室暖房や床暖房として使える給湯暖房給湯器があります。
以下で特徴を解説します。
給湯専用

蛇口をひねってお湯を出す機器です。
追い炊きや保温は出来ません。
浴槽のお湯がぬるくなった場合は、熱いお湯を足してあたためます。
オートストップ
設定した水量に自動で湯はりすることができます。
湯はりスイッチを押して、お湯蛇口を開けるとお湯が出始めて、設定湯量になると自動で止まります。


お湯は止まりますが、蛇口は自動で閉まらないので、自分で閉めます。
追い炊き付き給湯器


追い炊き付き給湯器を取り付ける場合は、自動湯はりの後、追い炊き、保温ができます。
オートとフルオートに分かれ微妙に機能が違います
オート
オートは自動湯はりのあと、保温設定をすると、設定温度以下で沸かしなおすので、設定温度に保つことができます。
初期設定は4時間となっていますが、時間は選べます。1時間設定を薦めることが多いです。
フルオート
フルオートは、オートの自動で沸かしなおす機能に加えて、お湯の量が減った場合に、自動でお湯を足して量を保ちます。
オート…お湯の温度を自動で調整
フルオート…お湯の温度と水量を自動で調整
その他にも、配管自動洗浄などの機能がフルオートには付随しています。
給湯暖房給湯器


給湯器暖房機は、お風呂のお湯に加えて、浴室の暖房として使ったり、床暖房として使用することができます。
専用の回線を使う必要はありますが、暖房も合わせて使用できて便利です。



ただし、故障時は暖房、お湯が出ないが同時に起きます。
サイズの選び方
ガス給湯器には「号数」と呼ばれるサイズがあります。
一般家庭では16号、20号、24号を使用します。
号数は水温+25℃のお湯を1分間に出せる量です。
出せるお湯の量=水温+25℃を1分間に○L(16号は16L)
家族の人数と同時に使用出来る蛇口の数の目安です。
サイズ | 家族の人数 | 同時に使える蛇口数 |
16号 | 1人 | 1か所 |
20号 | 2~4人 | 2か所 |
24号 | 3人~ | 3か所 |
ガス給湯器のサイズ(号数)についてはこちらで解説しています。
エネルギー効率の良いエコジョーズ
ガス給湯器には、従来型の給湯器とエコジョーズと呼ばれる熱効率の良い給湯器があります。
効率よく機器を使えるため、エコジョーズを使用するとガス料金を安くすることができます。
4人家族で、平均的な使用量の場合、年間〇〇円安くなります。(ガス単価〇〇円で計算)



商品代が5万円ほど違うため、5年以上使うとランニングコストを含めエコジョーズの方がお得になります。
メーカーごとの給湯器の特徴
通常の給湯器に関してはメーカーごとの違いはほとんどありません。
リンナイの給湯器の特徴は、ウルトラファインバブル給湯器が使えること。
パロマの給湯器の特徴は、値段の安価なオートタイプの給湯器でも配管洗浄の機能が使えること。
ノーリツの給湯器の特徴は、プレミアムタイプと呼ばれる給湯器に限りますが、UV除菌が出来る機能が搭載されています。
パーパスの給湯器の特徴は、3つのセンサーにより、浴室の異常を感知して、キッチンのリモコンにお知らせする機能が搭載されています。
メーカーごとの給湯器の違いについてはこちらで解説しています。
取替え前の準備と注意点


給湯器を取り替える場合には、以下の点に注意する必要があります。
設置場所の確認
既存の場所に、同じ形の給湯器をつける場合は問題ありませんが、場所を変更する際には、注意が必要です。
設置場所についてルールは取り替え業者に確認してもらうとしても、周辺環境は自身で確認しておくことをおすすめします。
給湯器は、排気が出るため、排気の方向に注意が必要です。隣家に近い場所に給湯器を設置してしまい、排気や運転音でトラブルになった事案もよく耳にします。
業者でも確認を怠ってしまうことがあるため、自身でも設置場所はチェックしておきましょう。
取り替えのための許可・届出が必要か
必要ありません。
ただし、ガス会社以外で取り替えする場合は、ガス配管の接続はお使いのガス会社に連絡する必要があります。
さらに、プロパンガスの場合、給湯器の変更をガス会社に伝えていないと、ガスが切れる危険があります。



機器が変わることにより、使用量が大幅に変化する可能性があるからです。
取り替え業者の選び方
給湯器の取り替えは信頼出来る業者に依頼する必要があります。
業者は、この中から選べます。
- ガス会社
- ホームセンター
- ネットで購入+取り替え
- 価格が少々高くても、安心を取りたい方は、ガス会社
- 近場で気軽に頼みたい方はホームセンター
- 安く買いたい方はネットで購入
を選ぶと良いと思います。
見積もりを取る際のポイント
見積もりをとる場合は、必ず2社以上相見積もりをとりましょう。
給湯器の値段は取り替え業者によりピンキリです。差が大きい場合には、5万円以上差がつくこともあります。
後で後悔しないためにも、相見積もりをとることをおすすめします。
取り替え工事の流れ


工事前の準備
追い炊き付き給湯器の工事をする前には、浴槽内の水を抜いておく必要があります。
これは、循環アダプターを交換する場合に、水が漏れ出てくるのを防ぐためです。
水を抜いておくとスムーズに工事ができます。
取り替えの工程
- 現場確認
- お見積り
- 商品決定
- 商品準備(1週間前後)
- 工事日程決定
- 工事
取り替えの工程は、まず初めに現地に伺って現場の状況を確認します。
確認・採寸したものからお見積りを作成します
出来上がった見積案を確認し、商品を決めていきます。(特別急がなければ1週間ほどかかります。)
決定した商品を業者が手配して準備します。(在庫で確保してなければ、発注から1週間前後かかります。)
給湯器の納期に合わせて、工事の日程を決定し、工事となります。
給湯器本体の準備に、時間がかかることがあるので、調子が悪くなった場合は、早めの対応をおすすめします。



緊急の場合は、すぐ手配してくれることもあります。
工事完了後の確認事項
工事完了後は以下の点を確認しておく必要があります。
- 水・お湯の水漏れ確認
- 追い炊き配管の水漏れ確認
工事後には、取り替え業者の方で必ずチェックすると思いますが、工事後直ぐに見つからない不具合が起きることがあります。
必ず確認しておきましょう。



特に古い配管を使っている箇所がある場合には要注意です。
取り替え後の保証


ガス給湯器の交換後には保証が受けられます。
一般品で1年、Bl品で2年になります。
その他、所有者登録というメーカーに所有者を登録する制度を使うと、3年から5年に保証期間が延長されます。
メーカーのホームページから登録することも出来ます。
保証を受けるための条件
保証を受けるためには、正しい取り付け方法や、正規の使用方法で使う必要があります。
給湯器を普段使っている中では、特殊な使い方をするということは、あまりないと思います。
ただし、調子が悪くなった給湯器を無理して使用することで正規の使用法でなくなり、保証の対象外になってしまうケースがあります。
井戸水の使用なども対象外になります。
保証外のトラブルと対処法
前述の通り、保証期間内であっても、保証の対象外となるケースがあります。
特に多いケースが、給湯器が凍結して壊れる事例です。
この場合、メーカー側に責任がないものとされ保証が使えません。
そうならないためには、給湯器の凍結防止対策を施す必要があります。
給湯器の凍結防止対策についてはこちらで解説しています。
さいごに


給湯器の取り替えには少なく見積っても高額の費用がかかります。
従来型の20号給湯器で、給湯専用で7万~20万円、追い炊き付きで10万~25万円、 給湯暖房で15万~30万円です。
エコジョーズ20号になると、給湯専用で10万~25万円、追い炊き付きで15万~30万円、給湯暖房で15万~30万円です。
いずれにせよ高額なので、10年を目安に前もって費用の準備をしておきましょう。
もし、取り替え時に費用が準備出来ていない場合は、スミレナなどの初期費用が要らないサービスを使用することで、急な出費に対応することが可能です。