- ガスコンロの火力が弱いと感じる方
- 原因と対処法を知りたい方
- 古いコンロをお使いの方
僕はガス会社で10年以上働く現役のガス会社社員です。
- ガスコンロの火力が弱くなった気がする
- 火力の調整がきかない
ガス会社で働いていると、このような問い合わせがよくあります。

実は、火力が弱くなる症状は、誰でも出来る簡単なことで改善することがあります。
原因によっても対処法が異なるため順に解説します。
原因として多いものが、バーナーキャップの隙間に汚れが詰まっていて、火力が落ちていることです。


その他、ガスコンロ自体が古くて内部のバーナーなどが、劣化していることも多いです。
また、ガスホースが長年の使用で劣化していることも、火力が弱くなる原因となり得ます。
汚れが詰まっている場合には、清掃することにより、改善されます。
部品が劣化している場合には、バーナーキャップ等の部品を交換することにより、改善されます。
部品は、メーカーサイトや楽天などネットショップでも探すことができます。



分解せずに交換できる部品は、自身で交換しても問題ありません。
自分で部品の購入をすることにより、修理費用を抑えることもできます。
この記事では、ガスコンロの火力が弱い場合の原因や対処法について解説します。
ガスコンロの火力が弱い原因


ガスコンロの火力が弱い原因は、様々なことが考えられます。
主に長年の使用による劣化や、汚れが原因になることが多いです。
ガスホースの劣化


可能性は低いですが、ガスコンロとガス栓をつなぐガスホースが劣化して、破れやつまりが発生することがあります。
これによりガスの供給量が下がり、火力が弱くなってしまいます。
ガスコンロには、ビルトインコンロとテーブルコンロの2つがあり、テーブルコンロの場合には、外して確認することができます。



ガスホースが折れ曲がっていても、火力は弱くなります。
バーナーキャップの汚れ


バーナーキャップがふきこぼれなどで汚れている場合、ガスの通り道がふさがれてしまうため、火力が弱くなることがあります。
「ある一か所が炎が出ない」症状の場合には、バーナーキャップが汚れて詰まっていると考えられます。
ガスコンロ本体の劣化


ガスコンロを長く使用している場合、部品等の劣化により火力が弱くなることがあります。
ガスコンロの寿命は、ビルトインコンロで約10年、テーブルコンロで、5~7年という目安があります。



これを超える使用年数の場合には、経年劣化によるものが考えられます。
ガスコンロの寿命に関してはこちらの記事で解説しています。
ガスコンロの設置状況によるもの


ガスコンロの周りに調理台や壁などがある場合、十分な空気が循環せず、火力が弱くなることがあります。
ガスコンロのカバーや、周りを囲うように汚れ防止のアルミカバーをしている場合にも、燃焼に必要な空気を確保出来ないことがあります。



排気をふさいだりしていないですか?
ガス供給の問題


ガスの供給量が不足している、ガス圧力が低い。と言った際にもガスコンロの火力が弱くなります。



ガスが出る、ノズル部分が詰まっていることもあります。
ノズルが詰まっている場合、蜘蛛の巣がかかっていることが多いですね。
この場合は、自身でできることはないため、ガス会社に連絡しましょう。
ガスコンロの火力を改善する方法


火力の弱さを改善する方法は以下の通りです。
対処法を試してみても改善が見られない場合は、ガスコンロの交換も検討すべきです。
ガスコンロの周りに余裕を持たせる


ガスコンロの周りにスペースを取ることで、十分な空気の循環が可能になり、火力が弱くなることを防ぐことができます。
賃貸物件では、コンロスペースが狭くギリギリでしか取り付けができないことがよくあります。



購入時からサイズをしっかり測って取り付けすることが大切です。
少し幅に余裕を持たせて、取り付けしましょう。
ガスホースを清掃・交換する


ガスホースを確認して、劣化している場合にはホースを清掃したり、交換します。
異常がない場合でも、5年程使用しているガスホースは、たとえ目視では分かりづらくても、劣化しています。
この機会に交換してしまいましょう。



ガスホースは、量販店やネットでも購入することができます。
ガスホースの接続方法については、ガスコンロの取り外し・取り付け方法の記事で解説しています。
バーナーキャップを清掃する





バーナーキャップを取り外して穴を爪楊枝などで掃除しましょう。
ガスが穴を通るようになれば、火力は改善します。
汚れが取れない場合には、洗剤等を使用して、水で丸洗いしてしまいましょう。
ただし、水洗いした後には、きれいに乾燥してから取り付けが必要です。
湿ったまま取り付けると、火がつかない等の不具合が起きる可能性があります。
ガスコンロの掃除方法については、こちらの記事で解説しています。
ガスコンロを交換する


ガスコンロの火力が弱い場合には、ガスコンロ自体に問題がある可能性があります。
修理や交換をすることで、火力が強くなる可能性があります。
ガスコンロの性能が低い場合には、性能の高いガスコンロに交換することで、火力が強くなることもあります。
こんな症状はガス会社へ連絡


ガスコンロを使用する際は、ガス漏れがないか必ず確認し、ガス臭いなどの場合にはすぐに使用を中止し、ガスの元栓を閉めましょう。
万が一ガス漏れ警報器が鳴る場合は、元栓を閉めたあと、換気をしつつ、ガス会社に連絡しましょう。
ガス警報器がなった場合の対処法はこちらで解説しています。
火が弱くなったり強くなるのはなぜ?


ガスコンロが勝手に弱くなったり、強くなったりする要因はSIセンサーと呼ばれる安全装置によるものです。
火力の自動調整は、使い勝手が悪いこともありますが、故障ではありません。


SIセンサーは温度を管理するセンサーで、なべ底の温度が250℃になった場合に、一時的に火を弱くします。
温度が下がってくるとまた、火を強くしてということを繰り返して過熱します。
使っている間に火が強くなったり弱くなったりする症状は、通常の動作です。
さいごに


ガスコンロの火力が弱い原因と対処法について解説しました。
火力が弱い場合は、上記の方法で対処してみることをおすすめします。
もしも、改善されない場合には、機器の故障などの別の原因になるため、ガス会社に連絡して点検してもらうことになります。
ガスコンロには寿命の目安があり、テーブルコンロで5~7年、ビルトインコンロで約10年です。
この目安を超えているコンロは、故障の可能性も高くなるため、早いうちの交換をおすすめします。
ガスコンロの寿命についてはこちらで解説しています。

